Mark Rothko（マーク・ロスコ）による1951年作《No. 4 (Two Dominants)》、Christie’s（クリスティーズ）にて約37.8百万ドルで落札
– 初出品で高額落札、Bass Collection（バス・コレクション）から市場へ
New York（ニューヨーク）、2025年5月12日（現地時間）
Christie’s（クリスティーズ）の「20th Century Evening Sale（20世紀イブニング・セール）」にて、Mark Rothko（マーク・ロスコ）による作品《No. 4 (Two Dominants) [Orange, Plum, Black]》（1950–51年）がオークション初出品され、USD 37,785,000（約59億円）で落札されました。
Mark Rothko《No. 4 (Two Dominants)》
本作は、Rothkoが1951年に制作したわずか18点のうちの1作であり、長年にわたりTexas（テキサス州）Fort Worth（フォートワース）にあるAnne and Sid Bass（アン＆シド・バス）夫妻のコレクションに収蔵されていた希少な作品です。
作品情報
- Artist（作家）：Mark Rothko（マーク・ロスコ, 1903–1970）
- Title（タイトル）：No. 4 (Two Dominants) [Orange, Plum, Black]
- Year（制作年）：1950–1951
- Medium（技法）：Oil on canvas（油彩／カンヴァス）
- Dimensions（サイズ）：170.2 × 139.1 cm
- Signature（サイン）：裏面に2箇所「MARK ROTHKO 1951」と記載
- Provenance（来歴）：Marlborough Gallery（マールボロ・ギャラリー）を経て1980年にBass夫妻が取得
作品裏側
落札の背景と意義
今回のセールは、Anne and Sid Bass（アン＆シド・バス）夫妻の邸宅にあった9作品の出品から始まり、そのグループのみで推定総額USD 60 million（約93億円）に対し、USD 73.2 million（約113億円）を記録しました。本作はその中で最高額の落札となりました。
セール全体ではUSD 217 million（約335億円）、さらに前座のRitzio Collection（リッツィオ・コレクション）と合わせると、1夜でUSD 489 million（約755億円）という驚異的な売上となりました。
市場における位置づけ
1950年代初頭、Rothkoは“Color Field Painting（カラーフィールド・ペインティング）”スタイルの確立に至ります。本作《No. 4 (Two Dominants)》はその初期の傑作であり、Plum（プラム）とBlack（ブラック）の矩形がOrange（オレンジ）の背景上に浮かび上がる構図が特徴です。
本作は、1951年のBetty Parsons Gallery（ベティ・パーソンズ・ギャラリー）での個展および、1952年のThe Museum of Modern Art（ニューヨーク近代美術館）での「15 Americans（15人のアメリカ人）」展にも出品された歴史的な1点です。
参考リンク
※為替換算は1 USD = 155 JPYで計算。落札額にはBuyer’s Premium（落札手数料）を含みます。
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